目指すサッカー
どんな選手を育成したいのか?どんなサッカーを目指すのか?
エスペラードFC郡山は創立4年が経ち、おかげさまで2018年4月で5年目を迎えます。クラブを立ち上げてから色々な事がありました。立ち上げて2年目の新人戦で福島ユナイテッドを倒し県でベスト4に進出し3位入賞。その大会を終えて感じたのは達成感でも安堵感でも悔しさでもなく、危機感でした。それは、この内容で世界に通用する選手なんて育てられるのか?ということです。この時最優先にしていた事勝つことでした。相手が格上で劣勢、勝つためならリスクを避けるロングボールもやむなし、というスタイルでした。理想のスタイルは日本人の特性である技術・走力・サッカー理解度(インテリジェンス)・協調性・メンタル(闘争心・勇気)を生かしたトータルフットボールで勝利を目指すこと。今で行ったらドイツとスペインサッカーのちょうど中間だと思います。
その後、理想を追い求めるのか?現実を生きるのか?の選択から私達は理想を追い求めるサッカーを貫く決心をしてスタッフと共通の理解を深めました。この時期から自分のサッカー感を見つめ直して、指導の再構築を始めました。もっと選手を育成し美しく、力強い選手・チームを作る鍵を見つけたかったのです。そこで出会ったのが滋賀県代表で全国制覇を成し遂げ高校サッカー史上最も美しいと言われるゴールを決めた野洲高校でヘッドコーチをしていた岩谷篤人さんです。(現滋賀セゾンフットボールクラブ総監督)現在スペインで活躍している日本代表・乾貴士選手をはじめ多くのプロサッカー選手を育てている名指導者です。 偶然の紹介から岩谷さんの指導を学びに関東に足繁く通い育成のヒントを学ばせていただき日々の指導に生かしております。
またそこから、静岡の静岡学園サッカー部(通称SHIZUGAKU)さんを紹介していただきまして、今年のゴールデンウィークには静岡学園の1年生と練習試合をさせていただき多くの学びと経験を積ませていただきました。静岡学園さんと岩谷さんのサッカーで共通することは繋ぐサッカーで選手を育成し勝利と育成を両立されていることです。プロサッカー選手輩出の数とチームの実績がそれを物語っております。
私たちエスペラードFC郡山もスタイルを貫き郡山から、より良い選手の育成を目標にしております。3年生の成績は新人戦県5位、県2部リーグ2位、クラブユース県6位、ろうきん杯県ベスト8でした。クラブ説明会でクラブの現状報告と今後の課題・育成ビジョンについて詳しく話をさせていただきます。ご参加いただけましたら幸いです。
またスタイルを貫くこと意外で選手育成のために大切なことは、人間性の向上だと思っております。どんなに才能豊かな選手も自分を磨こうという気持ちがなければ向上していかないと思います。例えるならどんなに良いコップがあっても下むきでは水は入っていきません。人間性の向上によって、このコップを上向きにする必要があります。人間性の向上に一番大切なことは感謝の心だと思っています。感謝の反対にある言葉は当たり前だと思います。サッカーができることは当たり前ではないですし、全てのことに感謝できる人間を育てたいと思っています。
感謝の心を大切にしていきながら、挨拶・掃除・整理整頓を徹底し、選手の素直・前向き・一生懸命な気持ちを引き出してあげる事が育成年代には必要です。サッカーは日々の練習が全てです。練習から100%の力を出しきれる選手が夢を叶えることができると思います。
選手の夢や目標を応援したい、多くの選手をプロサッカー選手に育てたいと思っています。しかしプロサッカー選手になれるのは一握りです、そこでサッカーを通して人間性を磨き、将来社会に出た時に通用する人間に育成することもサッカークラブの重要な役割だと思います。
エスペラードFC郡山に入会してくれた選手も親御様にもクラブに入って良かったと思ってもらえるチームを目指しています。
そして、試合に勝つには美しくクリエイティブなだけでは無理でしょう、美しくクリエイティブなサッカーを嗜好するアーセナルのベンゲル監督が『今のアーセナルは優勝するためには、戦うスピリッツや泥臭さが必要だ』というように、勝つには『戦うスピリット』や『泥臭さ』が必要なのです。それは人生を強く生きていかなければならない子供たちにも必要だと思うのです!FC郡山は『美しくクリエイティブで攻撃的、戦うスピリットを持ち一生懸命に頑張り勝てるサッカー』を目指します!
それこそが、素晴らしいサッカー選手を育てる事に繋がると思うのです!
世界の流れも美しく攻撃的なサッカー
今後は、バイエルン、ドルトムント、ブラジル代表、イタリア代表、ドイツ代表etcなど、世界のサッカーをじっくりと観察する必要があります。 では、そんな中この福島県の郡山でどんなサッカー選手を育てればいいのでしょうか?
それは、間違いなく郡山のサッカーも世界の流れを追っていいと思うのです!世界で活躍し全ての人に夢や感動を与えられるような選手を! では、どんな事を考えてサッカー選手を育てていくべきなのでしょうか?
それは、日本人の特性を最大限に生かしたサッカー選手を育てるという事です!
日本人の特性を生かすとは、どういうことなのでしょうか?
そのヒントは世界のなかで最も活躍している選手が教えてくれるとおもいます。マンチェスターユナイテッドで活躍している香川信司選手です。
香川選手は日本人の良さである①巧み性②運動量③組織力を全て持っているのです!その中でドリブルのキレという個性を最大限発揮しています! ① 一つ目は技術です。日本人の最大の長所は巧み性・器用である事です。サッカーは足でボールを操るわけですから、器用でなければならないのです!『ボールを蹴る・止める・運ぶ』と言う技術が高ければ高いほど優位」なわけです。 ② 二つ目は運動量です。日本人の運動量は世界に誇る事ができます。人種性なのでしょう、オリンピックの100メートルで勝つことは難しいですが、マラソンであれば輝かしい成績をのこしています!この運動量こそサッカーでは重要なのです。なぜならサッカーは1人では出来ないからです、現代のサッカーはいかに数的有利を作くれるか?という事がポイントだからです!どんな素晴らしいFWでも三人に囲まれればなす術はありません。また、どんな素晴らしいDFも相手の選手が二人いれば突破されてしまうからです。『その状況を作り出すには何をしなければいけないか?』が大切なのです。 ③ 三つ目は組織力です。勝つためには、良いサッカーをするにはチームが団結しなければなりません。日本人は個性がない、主張をあまりしないと言われますが、協調性があるという最大の強みがあるのです!サッカーはチーム全員で奏でるハーモニーのようなものです。そんな時相手を大切に思える日本人の心が強さを発揮するのです! という日本人の最大の長所をわかった上で、サッカーを思考し、試合とトレーニングをする必要があるのです。
香川選手から見る目指すべきサッカー選手
その前に香川選手の最大の長所を考えて見みましょう!香川選手が自分の存在を最大限輝かせる瞬間は、ペナルティエリア15m~20m手前で前を向いた瞬間です!その瞬間にあの独特のタッチでドリブルをしかけ相手の守備ブロックを切り裂くのです!
ただ、自分の味方を上手く使う方法、決定的なパスを出す事が少ないように思います。香川選手が得意としないのか、周りの選手が動かないのか(連動性がサッカーには必要)それは難しい問題ですが、自分がドリブルで仕掛けると、相手DFは突破を止めるために寄って来ます、そうするとほかの選手が空くかスペースが空きます、その瞬間ほかの選手が走り決定的なパスが出せればチャンスが広がると思うのです。 FC郡山エスペラードの選手を育成するための最大の目標とするべき選手はFCバルセロナのイニエスタ選手だと思います。イニエスタ選手は全てを兼ね備えた選手です。全てを持っているのです。 ①巧み性・器用さ『ボールを蹴る・止める・運ぶ』
②運動量
③協調性
④攻撃的な仕掛
⑤臨機応変に味方を使う
⑥アイディア
⑦連動性
⑧判断・頭脳
これは、全てのサッカー選手が手本にするべきです。 今の日本代表も日本人の長所である連動性を突き詰めていけば、もっと飛躍できると思います。ただ、ザッケローニ監督は素晴らしい監督です。彼のアイディアの優先順位は「バランス」だと思うのです。 最後になりますが、一番大切なことは「選手・子供の長所を伸ばしてあげる事」だと思います。神様からのギフトは一人一人違うものです。その選手の長所を生かし・ポテンシャルを良く考える。一人の選手を大切にし、妥協しないで指導していく事。成長を見守りサポートしてあげることが大切だと思います。